
最近、広告代理店勤務の方と話していて、こんな言葉を聞きました。
「プロのカメラマンって、今が最後の“逃げ切り世代”かもしれませんね。
これからは“カメラマン”という単体の職業は無くなって、
“カメラもできる人”じゃないと仕事がないかも。」
たしかに、AI画像生成の進化を見ていると、そう感じる人も多いでしょう。
しかし本当に“カメラマンが消える”のでしょうか?
今回は、その背景とこれからのカメラマン像について考えてみます。
なぜ「カメラマン単体の仕事」が減っているのか
1. AI画像の進化
Stable DiffusionやMidjourneyなど、AI画像生成のクオリティは急上昇中です。
「女性モデル」「商品写真」「広告バナー用イメージ」など、
一昔前なら撮影スタジオが必要だった素材が、数分で作れるようになっています。
つまり、「誰でも撮れる写真」はAIが作れる時代になったということです。
2. カメラ機材の一般化
スマホやミラーレス一眼の性能が格段に上がり、
一般ユーザーでも“それなりに綺麗”な写真を撮れるようになりました。
特にSNS世代のクライアントは、
「プロっぽさ」より「手軽さ」や「スピード感」を求めます。
3. クライアントの求めるスキルの変化
今の企業は「撮影だけできる人」より、
「撮影+SNS運用+動画編集+Web掲載までできる人」を求めています。
つまり、**“写真もできるコンテンツ制作者”**が重宝されているのです。
それでも「カメラマン」が必要な領域
ここまで読むと、「じゃあ本当に終わりじゃん」と思うかもしれません。
でも、AIやスマホでは代替できない分野も、確実に存在します。
1. 人物や現場を“記録”する撮影
結婚式、イベント、ポートレート撮影など、
「その場の空気」や「人の表情」を撮るのはAIにはできません。
“そこにあった瞬間”を記録する力は、カメラマンの特権です。

2. 証跡・信頼性が必要な撮影
施工写真や企業公式イベント、証明写真など、
「事実として残す」ことが目的の撮影は、AIで作ってしまうと逆にリスクになります。
この分野は今後も残ります。
3. 演出・ディレクションを伴う撮影
モデルのポーズ、照明、背景の演出など、
被写体を“どう見せるか”のディレクション力は人間の感性そのものです。
AIは「生成」はできても「演出」はできません。
これからの時代に生き残る“カメラマン像”
これからの時代、強いのは**「カメラもできる〇〇」**です。
| 分野 | 具体例 |
|---|---|
| コンテンツ総合力 | 写真+動画+SNS+Web運用までを一貫して提案できる |
| ディレクション力 | モデルやスタッフを動かせる、ブランドトーンを理解して撮影できる |
| AI活用力 | 背景生成やレタッチ補助などAIを使いこなす |
| マーケティング視点 | クライアントの目的(集客・売上)を理解して撮る |
写真を“作品”として撮るだけでなく、
目的のある「コンテンツ」として撮る力が求められています。
結論:「カメラマン」は消えない。ただ“変わる”。
確かに、「撮影だけで食べる」時代は終わりつつあります。
でも、“写真を中心に価値を生み出せる人”は、これからも必要とされます。
AIがいくら発展しても、
人の感情、空気感、偶然の瞬間は、人間のカメラマンにしか撮れない。
だからこそ今後は――
「写真を撮るだけの人」ではなく、
「写真で世界を作れる人」になれるかどうか。
それが、AI時代を生き抜くカメラマンの条件なのかもしれません。
あとがき
実際、私自身も写真だけでなく、
Web制作やYouTube動画、SNS運用など、複合的に関わることが増えています。
「撮れる」だけでなく、「発信できる」人こそが、これから強い。
カメラを武器にしながら、新しい時代の“総合クリエイター”として動いていく時代ですね。

