愛車を守る透明な鎧、プロテクションフィルム。
台無しになってしまうことも。
そこで今回は、**プロの施工現場でも大切にされている「面ではなく点をキメる」**というコツについて解説します。
■ なぜ「面」ではなく「点」なのか?
フィルム貼りの失敗で多いのが、最初から一気に全体(面)を貼り付けようとするパターンです。
このやり方だと、わずかなズレがどんどん広がり、最後にシワや気泡になって現れてしまいます。
一方、「点をキメる」=最初に小さな接点を確実に合わせて固定することにより、全体の位置ズレを最小限に抑えることができます。
この“点”が基準点になり、そこから丁寧にフィルムを伸ばしていくことで、結果として“面”全体がキレイに貼れるのです。
■ 実際の手順:点をキメてから面を伸ばす
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施工前の準備
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貼る面をしっかり洗浄・脱脂
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施工液(中性洗剤を水に薄めたもの)をスプレー
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フィルムの裏面にも施工液を噴霧
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“点”を決める
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一番ズレが許されない部分(例:エッジの角、パネルの中央など)を「点」として設定
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その1点だけを、慎重に位置合わせして仮止めする
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“面”に広げていく
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固定した点を起点に、スキージーで空気や液を外へ押し出しながら貼り広げていく
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シワや気泡が出たら、無理に押し込まず一度戻して再調整
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■ どこを“点”にするかが仕上がりを左右する
貼る部位によって、どの“点”をキメるべきかは変わってきます。
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バンパーやヘッドライトなど曲面が多い箇所
→ 中央のもっとも湾曲の深い部分から貼るのが基本 -
ドアパネルのような比較的平坦な箇所
→ 上下左右のバランスを取りやすい中央を“点”に -
スマホのフィルムなど左右対称が重要な箇所
→ 上端中央や下端中央を基準点にすることで歪みを防ぐ
■ まとめ:「面をキレイにしたいなら、まず“点”を決めよう」
プロテクションフィルムは、ただ貼るだけでなく**“どう始めるか”が完成度を大きく左右**します。
一気に貼ろうとせず、小さな1点に集中することが、美しい仕上がりへの第一歩です。
ぜひ次回の施工から、「面ではなく点をキメる」という考え方を意識してみてください。